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【一番浮きやすいボーカル】ヴォーカルのMIX(ミックスダウン)について3 音量・ダイナミクス調整~細い音を太く、曲になじませる編

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こんにちは、ちゃんねこです。

前回はヴォーカルミックスの下処理を書きましたが
https://www.farm-netmusic.jp/2018-02-27-vocalmix2/

 

大まかな流れはこちら↓

https://www.farm-netmusic.jp/2018-02-26-vocalmix1/

音量・ダイナミクス調整について

今回は音量・ダイナミクス調整について書いていきたいと思います。

この音量・ダイナミクス調整はヴォーカルミックスで一番重要かつ大変かもしれません。

ヴォーカルは楽器と比べるとかなりダイナミクス(音量の強弱)が大きいです。

歌う人、歌い方、マイキングによっても大きく変わります。

この大きすぎるダイナミクスを調整しないと曲に仕上げたときに聞き心地のわるいものになってしまうのです。

もちろん、表現的なニュアンスもあるので平坦にすればいいというわけではありません。

そういった部分は前記事で書いた下処理で調整しておきたいです。

また、ダイナミクスを揃える事によって音が太く、力強くなります。

音の小さい部分が持ち上げられ全体的に底上げされ音圧感が安定します。

また、アタック感の調整もこれで行なえます。

このダイナミクス調整において使うエフェクトが

コンプレッサー

f:id:ChanNeko:20180225221154j:plainです。

コンプレッサーとは任意に設定した音量を超えた分だけ音量を抑える働きをします。

つまり、音が大きすぎる部分を均してくれるのです。

また、どれだけ抑えるか、どのように抑えるかなども調整可能です。

また種類によっては、倍音など味付けの効果もあるものもあります。

調整項目

としては主に

  • スレッショルド(この音量を超た分抑える)
  • レシオ(どのくらい(何分の一)抑えるか)
  • アタック(スレッショルドを超えてから抑えるまでの時間)
  • リリース(抑えてから抑えるのをやめるまでの時間)

になります。

最初はプリセットから選んで、のように音が変わるのか把握して、自分のイメージに近いプリセットを選んで調整するのがいいと思います。

EQ、コンプどっちが先?
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EQとコンプどっちが先かという意見で賛否両論ありますが、どっちが正解というのはないと思います。

どちらも複数使っては駄目というわけでもありません。ソースは二度漬け禁止ですがコンプは二度がけOKです。

自分はまず、EQでローカット、嫌な帯域(篭り=100-500Hzなど)をカットしてコンプをかけてその後、EQで欲しい帯域をブーストします

中低域をカットしすぎると、か細い音になってしまいます。分からなかったら下手にいじらないほうがいいです。

ディエッサーもコンプの前にかけます。

また、コンプを複数かけるのも良いです。自分はだいたい3つかけます。

初めのコンプは均し。その次のコンプは細かく調整します。

最後のコンプはスレッショルド高めで、高いピークを狙ってリミッター的にかけます。

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アタック・リリースの目安

 アタック、リリースは曲の基本的にBPM(テンポ)に合わせるといいです。

あとアタックを強調したい。滑舌を良くしたい場合はアタックを長め、リリース短めに取ってください。

最後にコンプでは修正できないところを最終コンプのアウトプットをオートメーションで書きます。

インプットではなくアウトプットですので間違えないように注意です。

上手くいかないのは下処理が原因かも?

コンプのコツはコンプそのものより下処理かもしれません。

下処理をしてないとどうしても、かかりすぎる部分とかからない部分が出てきてしまいます。

下処理がめんどくさい方は、小さすぎる部分、大きすぎる部分だけでも調整したほうがいいです。

あと、Aメロ、Bメロ、サビとか各パートを伴奏との兼ね合いでざっくり合わせるだけでも違います。

ヴォーカルの浮きオケとのなじみ、は音量・ダイナミクス調整と空間系がとても重要だと思います。

音量・ダイナミクス調整は一番時間をかけていいと思います。

まとめ

  • ダイナミクスを揃えることで音が太くなる。
  • コンプをかける前にEQでローカット、嫌な帯域をカットする
  • ソースは二度漬け禁止でもコンプは二度がけOK
  • アタック、リリースは曲のBPMに合わせて
  • 下処理のクオリティに大きく影響を受ける

次の記事は音色調整(EQ)について書きたいと思います。

*書きました↓

https://www.farm-netmusic.jp/2018-03-12-vocalmix4/

それでは。