ちゃんねこです。
こんにちは、前回の記事は
https://www.farm-netmusic.jp/2018-10-11-rxnoisetest/
を書きました。
今回は
ついに、Antelope Audio のEdgeを購入したのでレビューします。

Edgeとは

EgdeはAntelope Audioから発売されている、ラージダイアフラムコンデンサーマイクです。
*2018. 9 Antelope AudioよりEdgeシリーズ「Edge Solo・Edge Duo
・Edge Quadro
」の3種類のEdgeが発表されました。
自分が買った旧EdgeはEdge Duoと中身は全く同じで付け根の色が違うだけのようです。
この他、同社にはスモールダイアフラムコンデンサーマイクVergeもあります(Vergeの記事はこちら)
ANTELOPE AUDIO VERGE モデリングマイク
Edgeが通常のマイクと違うところはやはり、マイクシミュレーション(エミュレーション)が使えるところでしょう。
見た目・付属品

外見
黒いザラッとした塗装の円柱状のボディに銅色のメッシュ、真ん中にメーカーロゴ。
渋いデザインで高級感がありますね。モデリングマイクがヴィンテージ系が多いからでしょうか。個人的には可もなく不可もなくといった感じです。
付属品

- ハードケース
- ショックマウントとポップフィルター
- XLR-Y ケーブル
ハードケースは二段重ねになって本体と付属品を収納可能です。

マイクプリやインターフェイス、マイクスタンドがあれば、何かを別途買う必要はありません。ハードケースは見た目に反してとても軽いです。
マイクシミュレーションについて

マイクシミュレーションとはリボンマイクを含めた数多くのマイクを疑似的に再現するエフェクトです。
マイクシミュの機能は、Edge以外にもTOWNSEND LABS – SPHERE L22、Slate Digital/VMS
といった製品もあります。*今度、違いをまとめて記事にしてみたいと思います。
このマイクシミュ音はEQで再現は難しいですね、EQというよりサチュレーションで倍音の出方に違いが出ている感じでしょうか。
現在、Edge(Edge DUO)に付属するマイクシミュの種類は11種(2018.10)で、今後更に7種のマイクエミュが追加されるそうです。
いずれのマイクシミュも高級な有名マイクをモデリングしてあります。
これはAntelope Audioのオーディオインターフェイスを所有しいなくてもプラグインで使用可能です。
プラグインで使えるということは、録った後の音を後から好きマイクの音に疑似的に変えることができるということです。
なので、MIXの途中で収録マイクを変えたり、全く同じ音源で違うマイクで録った音を混ぜたり
など従来ではできない発想のことができます。 (あくまで疑似的ですが)
また、リボンマイクがシミュレートできるのも魅力です。(Edge SOLOにはない)
ふくよかで落ち着いた音で尖っていない、コンデンサーマイクとは別物のリボンマイクをシミュレートできるのは大きいと思います。
*こちらも比較動画にして記事にします。
マイク本体の性能は?
こういった機能があると、マイク自体の性能はどうなんだと思われるでしょうがマイクの性能自体がとても良いです。
Antelope Audio Japanの公式Twitterでもおしゃっていました。
Antelope Audio Japan の Technical Specialist スタッフ曰く、
Edge のマイクカプセルはビンテージマイク C12 と同じデュアルカプセル採用
フルディスクリートでビンテージ回路を再現しエミュレーションに最適なオールラウンドで高品質サウンドを再現 (マイク自体の性能が圧倒的)
だそうです。
— Antelope Audio Japan (@Antelope_Japan) April 16, 2018
また、驚いたことに製造元はおそらくコンデンサーマイクで一番有名なNeumannノイマン(あくまでも噂ということでお願いします)らしいです。
そう考えると逆に安いのか?と思ってしまいます。人の金銭感覚の変化は怖い(笑)
音はどうなの?
面白い機能がついているEdgeですが、マイク自体はフラットで癖のない音です。オールマイティに使えるかと思います。
様々なマイクの音をシミュレーションするための設計なんでしょうね。
今まで自分が所有したことがあるラージダイアフラムコンデンサーマイクは
NT1-A、C212、AT4040、TLM102ですが、Edgeの音はAT4040とTLM102の間な感じです。
AT4040に低域~空気感を少しだけプラス、密度感をプラス
TLM102に中高域を少しプラス、密度感をプラス
した感じです。
ジッとした密度感と空気感がしっかり拾えてる感じです。
NT1-A、C212とは全然方向性が違いました。
また自分は、安いマイクと高いマイクの大きな違いとして
高いマイクは大きい音を出したときに音色変化が少ない、安定している
安いマイクは大きい音に対して、音が荒れる
という感覚を感じていましたが(この動画の6:35~辺りから大きい声を出した時の高級マイクと安いマイクの比較がされています)
Egdeに関しても今まで所有してきたマイクで一番、音色変化が少
なかったです。(一番高いので当たり前ですが)
スペック
また、Edgeはデュアルカプセルなので2系統(フロント・リア)の音が収録できます。ステレオ録音も可能です。
オーディオインターフェイスにマイク入力が一つしかなくてもケーブルを一本刺して、1系統の音だけ使用可能です。
通常使用であれば、1系統(フロント)しか使わないと思います。
この1系統のみで価格を抑えたバージョンが新しく発表されたEdge SOLOです。
部屋全体の音や複数の楽器の同時録音などをしない一般的な用途(例えばヴォーカルとか)であればEdge SOLOで充分だと思います。

良くないところは?
これはEdgeに限ったことではないんですが、やっぱり
高い・・・
数十万円が当たり前のマイクの世界で何言ってるんだと言われるかもしれません。
マイク自体が高性能なのも、他社のモデリングマイクと比べるとむしろ安いことも、Edge SOLOが出て安い選択肢が増えたことも知ってるんですが
やはり、一般的な感覚ではおいそれと変えないのも事実かと思います。
個人的には現状、使っているマイクに満足しているのであれば買う必要はないかと思います。
ステップアップしたい!良いマイクを使いたいし色んなマイクの音を使ってみたい!という人にはとてもおすすめです。
マイク自体が良いのと、やはりマイクシミュで後から色んな音に出来るのは便利だし面白いです。
正直、良くないところはないですね。普通に良いマイクで良い機能もついてるっていう感じなので。強いて言うならデザインでしょうか(笑)これは好みの問題ですが。
まとめ
- Edgeの一番の特徴は多種多様なマイクシミュレーション
- マイク自体の性能が高く音がいい
- マイク自体はフラットで癖のない音
- モデリングマイクの中では安いが一般的な感覚でいうと高い
- 良いマイクを使いたいし色んなマイクの音を使ってみたい!という人にはとてもおすすめ


